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青白く輝くスッカンブルー

突然ですが皆様、「スッカンブルー」をご存じでしょうか?
栃木県 那須塩原のエリアにある、四季折々と美しい渓谷美「スッカン沢」。
スッカン沢は、火山による鉱物・炭酸などの成分を多く含む水が流れ、光が当たると青白く輝きます。 この色のことを「スッカンブルー」と言い、人々に親しまれています。

今回は、そんな美しい「スッカンブルー」が見られスッカン沢を満喫出来る「雄飛の滝線歩道」をご紹介いたします!
これから夏シーズンとなり、木々のグリーンとスッカンブルーがとても魅力的な「雄飛の滝線歩道」。
太陽の光に注がれる木々の緑と、スッカン沢のせせらぎ、下流から吹き上げる涼しいそよ風が暑さも忘れさせてくれます。

INDEX

「雄飛の滝線歩道」アクセス

 那須ガーデンアウトレットから車で約40分 

住所:〒329-2922 栃木県那須塩原市湯本塩原

雄飛の滝線歩道の概要

四季折々と美しい渓谷美を魅せるスッカン沢の流れは、やがて八方ヶ原を源流とする桜沢と合流し鹿股川となります。スッカン沢に沿うように遊歩道が延びています。新緑・紅葉に彩られた木々と岩肌が織りなす渓谷美を見ながら、手頃な距離と時間でいくつもの滝と見所も豊富な遊歩道です。

■行程:雄飛の滝線歩道入口 駐車場~雄飛の滝線歩道大木のカツラ 約1.5km
■所要時間:往復約1時間40分

スッカン沢の由来

スッカン沢を流れる水は、場所によっては青白く見えます。これは、スッカン沢が高原高原のカルデラ跡を水源とし、鉱物や炭酸等の火山の成分が多く含まれている水が流れているためです。そのためこの沢の水は昔、辛くて飲めないことから「酢辛い沢」等と呼ばれていました。この呼び方がなまって、今の「スッカン沢」となったといわれています。

素廉の滝(それんのたき

まず、「雄飛の滝線遊歩道」駐車場からスッカン沢渓谷沿いを歩き始め、一番最初に現れる滝が「素簾の滝(それんのたき)」です。

歩道の対岸の岩肌をいく筋にもなって流れ落ちる滝で、まるで白い糸が岩をおおいつくす簾のように見えることから、「すだれ滝」とも言われているそうです。

案内板の示す歩道の右側に滝が見られ、渓谷を流れ落ちる大小様々な滝がなんとも神秘的です。
素簾の滝は、潜流瀑であり、渓谷の樹木が生茂るとその全容を中々、見ることは出来ないようですが、その水の落ちる音が響き渡る景観渓谷美のひとつです。

仁三郎の滝(にさぶろうのたき)

しばらく遊歩道を歩くと、次は「仁三郎の滝(にさぶろうのたき)」が見られます。

滝を最初に見つけた人の名をとって「仁三郎の滝」と言われています。舞踏場のような滝つぼの上に流れ落ちる滝が、白いスカートをまとった乙女のように見えることから舞姫滝とも言われています。

「仁三郎の滝」は特に、スッカンブルーの滝水が美しく見られます。
また、散策路から見下ろす滝と、滝の下流湾曲するスッカン沢の渓谷景観も、本散策路のみどころのひとつです。

雄飛の滝(ゆうひのたき)

最終は、スッカン沢渓谷の最大の滝「雄飛の滝(ゆうひのたき)」です。

岩に囲まれた薄暗い場所に差す一筋の光のように見え、夕日が暮れるのも忘れるくらい美しいと言われることから名前のついた滝です。滝の上にある観瀑台からその流れを見ることができ、落差約15mの滝の流れの勢いが十分に伝わります。

スッカン沢渓谷に架かる「スッカン橋」

「薙刀岩」

スッカン橋を渡った先にある見事な岩は、その形から「薙刀岩」と名付けられました。
その岩は、高原山の噴火で流れ出した溶岩が、冷えて固まる事でできる桂状節理という現象によって作り出されたものです。「雄飛の滝線歩道」には、薙刀岩のように火山によって作り出された見事な岩肌が多く点在し、観察することができます。

「カツラの大木」

スッカン橋に至ると、正面に「カツラの大木」があります。
樹齢は不明ですがこのカツラの大木は、塩原三恩人の一人である奥蘭田(おくらんでん)が明治23年に塩原温泉を世に紹介した「塩渓紀勝(えんけいきしょう)」という本の中で「蟒蝎桂樹(もうかつけいじゅ)」(大蛇のようなカツラの大木)として触れられています。スッカン沢渓谷は、このような巨木も多く点在しています。

最後に

「雄飛の滝線歩道」の滝巡りはいかがでしたでしょうか。
「スッカンブルー」は、日差しの入り方や、曇り雨の天候の時など、気象状況・時間帯により、その輝きを変えます。
ぜひ皆様も、この渓谷の森を訪れた時の一期一会をご堪能いただき、「スッカンブルー」や渓谷美に癒される時間をお過ごしください。

※本記事の情報は施設関係者さまからご掲載の許可をいただいております。